ここ数日ブログをさぼったのは、いつもの事情? ゆえではない。
派遣業界出身者として、派遣業界案内本の執筆者として、そして、多様な雇用形態について熟知しなければならないキャリア・カウンセラーとして、昨今の「派遣」にまつわる話題に触れなければならないという、勝手に?抱いた義務感の重さゆえ。
そして、このような事態になる前から再三嘆いていた、「派遣」への認識不足、情報・報道の偏りがなくならないゆえ。
また書かなければならないのは、うんざり。怒りを抑えて冷静に、簡略に書くにはかなりのエネルギーが必要だし。
まず、政治家、官僚、テレビのコメンテーター、ニュースキャスターの多くが、「派遣」のシステム、他の雇用形態との違い、特徴、関連法規と多様な派遣労働者の実態を知らないまま、物申していること。
たとえば、
間接雇用である「派遣」と、直接雇用である「契約社員」「期間工」をひとくくりにしている。
一部の会社の労働基準法、労働契約法、労働者派遣法などの違反をも、「派遣」のシステムや「規制緩和」が原因としている。違法行為は、違法行為として対応すべき。
派遣中の派遣労働者は派遣会社と雇用関係にあり、派遣先企業との連携、調整は必要なものの、雇用契約の満了、雇用確保の責任は派遣会社が担うのだが、その点を見逃している。
その関係性、安定性は、常用型(特定労働者派遣)と登録型(一般労働者派遣)とで大きく違うが、2形態あることさえ理解していない。
同じ時期に終了する、契約期間満了と契約期間中の契約解除を同一に扱っている。正当な契約解除と違法な契約解除も混同している。
通勤費も、社宅、住宅手当もないのが通常で、後発の製造業派遣の一部が社宅を用意して労働者を確保していたのだが、一部の状況を「派遣」の雇用のあり方と解釈している。契約締結の状況、契約の不当解除と住居の明け渡しの関係について調査すべき。ましてや、タコ部屋状態は、本来「派遣」ではない。いわんや「蟹工船」をや?
「派遣」は、企業にとってのみメリットのあるシステムではなく、労働者にとって、多様な雇用形態、働き方のひとつであり、自分のライフスタイル、価値観、就労観、キャリアプラン上、適した働き方として「派遣」を前向きに選んでいるケースも少なくない。だが、「正社員になれないからしかたなく」という人ばかりと解釈している。
などなど、挙げればきりがない。
まともな派遣会社とまともな派遣先企業が本来の「派遣」を行っていれば起きなかった問題が多々。「派遣」というシステム自体が悪ではないのだが。
あとは、私の「派遣業界の動向とカラクリがよ~くわかる本」「人材ビジネス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本」などを読んで頂ければ幸い。
もちろん、違法行為を行ったり、本来の責務を果たさなかった派遣会社、派遣先企業は糾弾されるべきで、そのために不当な立場に追いやられた人たちは救済しなければならない。それに、景気回復、雇用確保のための実効性のある対策は立てなければならないし、実施しなければ意味がない。ただ、前提が誤っていれば、方向を誤ることに。
うーん。
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